一宮学園自立支援はじめのいっぽ後援会

ぶっちゃけトーク「男子会」を開催しました

12月6日にぶっちゃけトーク「男子会」を開催しました。今回は「マネークリップ」という名称の児童養護施設で暮らして退所を控えた子供たちを対象に開発されたゲーム形式の机上体験実習プログラム)を活用して月々の生活費の管理を学ぶこととし、学園の山口副施設長に講師をお願いしました。

受講者は3~4名のグループに分かれて各グループに金券、サイコロ、出費内容が書かれたカード、カレンダー、各個人に現金出納帳、地域の家賃情報シート、給与支払明細書などが配られます。説明の後ゲーム形式で実習が進みますが給与、家賃、社会保険料などは昨今の実態に沿った数値が与えられ、受講者が計上していく食費や娯楽費はこれも現実に即した金額とするよう指導されて手持ち金(金券)が次の給料日までに減っていく状況がシミュレーションされます。これに支出項目や支出日がサイコロやカードめくりで予測できない素として加わり、収支黒字を保って一ヶ月過ごすことができるかどうかを競うというものです。

感想

指導に当たった副施設長や職員さんたちのアドバイスと盛り上げが素晴らしかったです。進行の中で「友達の結婚祝いはいくら持っていくか?」「学園の食費は実質1200円/日、自炊したらいくらかかる?」「職場の先輩に食事に誘われたらどうするか?」「雇用保険とは・・」「貯金は定額入れるか残ったお金を入れるか?」などなどの合いの手が入って子供たちはその都度想像力を刺激されるのでとても効果的であると感じました。

教育的なゲームはともするとかたい雰囲気になりがちですがこのようなアドバイスと全体のリアルさを目指した設定が相まって子どもたちが楽しく前向きに取り組んだひとときでした。現実の社会で金銭管理に失敗して多くの子供たちが苦労している中でこのような学びはおおいに役に立つと思います。また講師によればカード支払いやリボ払い、スマホ決済などを取り入れていくことがこのゲームの今後の課題だということでした。