一宮学園自立支援はじめのいっぽ後援会

一宮学園の子どもたち

施設を退所する
子どもたちの前に
立ちはだかるもの

一宮学園では様々な事情から親御さんと暮らせない子どもたちが生活しています。そこには、それまでの過酷な生活から一転し、食事や寝床だけでなく、お小遣いも遊びも教育も保証され安定した環境があります。トラウマなどが原因で学校に行くエネルギーがないときは、無理やり学校に行かされることはありません。休むことも受け入れられています。

児童養護施設は原則として18歳に達すると退所して自立しなければなりません。幼い年齢で入所し18歳で退所するまでの長い年月一宮学園で育つ子どももいれば、思春期になってから入所し、一宮学園にはほんの数年という子もいて、在園年数は色々ですが、職員さんが日々その子にとっての最善を模索しながら支援をされています。

しかし、虐待から受けた影響はなかなか手ごわくて、在園中のケアだけでは網羅しきれないことがあります。基礎的な生活能力や、周りの人とコミュニケーションをとること、仕事に対する意欲が低いことから、お金や人間関係でつまずきやすく、そこから生活全体が大きく崩れてしまうということが起きています。

経済的な困難

家族からお金の支援を受けられる人もいますが、多くは衣食住すべて自力で賄わなければなりません。公費で支給される自立支度金は十分でないため、高校生になったらアルバイトをして蓄えることになります。しかし必ずしもアルバイトができる子ばかりではなく、その場合は困窮が避けられません。

進学ができない

進学を希望してもお金の見通しがつかず断念せざるを得ない子たちがいます。奨学金などで進学ができても、学業と生計の両立で卒業まで漕ぎつくのはとても難しく、それでも何とか卒業を果たし社会人になったら、今度は奨学金の返済が重くのしかかってきます。
学歴で人の価値が決まるわけではありませんが、この社会では学歴による経済格差は明確です。低学歴→低所得で家庭を持ち親となれば、その子どもがまた低学歴へと、貧困のスパイラルが生み出されます。

孤独との闘い

大人からの保護や応援もなくひとりで生きるのは難しいことです。わからないことだらけで、人間関係がうまくいかないこともあります。そんなとき、傍らで慰めてくれたり、教えてくれたり、励ましてくれる人がいないと、誰でもくじけてしまうでしょう。